ずっとイヤイヤ期。うちの子、ねじれてる?ねじれタイプの取り扱い説明書

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こんな子、いませんか?

「いる?」聞くと、「いらない」と言う。
「できる?」と聞くと、「できない」と言う。
「キウイとバナナとイチゴがあるけどどれ食べる?」と聞くと、「りんご」と言う。

ひねくれてますね・・・。

ひねくれエピソード(実話)

何か自分に不都合なことがあった時、例えば
兄弟に布団を取られたような時。
子「私は寝なくていいってことだね!!」

親「?!」

「布団とられたー」って言ってもらえれば対処もしやすいし、的確な対応ができそうなものだけど、
親「寝なくていい?そんなこと思ってないし、寝て欲しいし・・・?何、言ってんだろ?」と状況をよく見ると、
兄弟に布団を取られてました。

なんてことがありました。

正直言って面倒臭い子。

これが「ねじれタイプ」です。

「そんな苦情じゃ伝わらないよ!」「どうしてそんなにひねくれているの!」「もっと素直になりなよ!」

そう言いたいところですが・・・。

持って生まれたこの性格。
実は直さないほうがいいって知っていましたか?

むしろ自立した人生を歩んでほしいのなら、直してはいけません。
(歯車がほしい場合は直しても支障はありませんし、その場合、当サイトを見ても得るものはないと思います)

この面倒臭い性格を矯正することなく伸ばせるとしたら・・・?
言うことを素直に聞く子より、恵まれた人生を歩める可能性を秘めているとしたら・・・?

「ねじれタイプ」について解説と伸ばし方、くもんの進め方のポイントなど語っていこうと思います。

概念とエピソード

上記の「ねじれタイプ」。
ここを読んでいる方は、自分の子に少しでもその要素を見出したのでしょう。

そして、そのめんどくさい性格であることを把握し理解した上で、個性を伸ばそうとしている。個性を伸ばすことで羽ばたける可能性を持っていることに理解を示している。
素晴らしい親御さんである、と思います。

最初から食い違ったことを言いますが、もともとの性格が「ねじれタイプ」な子もいる一方で、
イヤイヤ期、3歳反抗期、反抗期は多かれ少なかれ、みんなこの要素を持つそうです。
『先天的なねじれ』と『発達段階におけるねじれ』がいる、というわけですね。

うちは三姉妹なのですが、三人の中に一人、ねじれタイプの子がいます。
(いちおう誰かは伏せておきます)

日常的な会話や兄弟げんかのやりとり、それを解決するときの話し合い、くもんタイムで言うことを聞かない、など、、、
喧嘩も不機嫌も何もなくても、

「このお菓子食べる?」
「いらない!」
「(いらないのか・・・)モグモグ」
「?!◯◯は悪い子ってことだね!」(お菓子もらえない→罰→悪い子だから)
「??!!」(いらないって言ったじゃん!)

こんなエピソード多数で・・・。
正攻法・正論でぶつかっても互いにイライラするだけで、『なんて理解力のない子だ!!』と腹がたつこともしばしば。

そんな感じで互いにうまくいってないことが丸わかりだったので、主人のアドバイスの元、かなり接し方を変えました。

そもそもこういう性格がある、ということはあまり認知されていない気がします。
私もこの時初めて知りました。

こういう性格があるということが知られていないと、「どうして素直になれないの?!」「どうしてそんなにひねくれてるの!」と、
親子で消耗戦になったり、愛情や信頼感に疑問をもったりすると思います。
現に私はそんな状態でした。

ねじれタイプの子の愛情表現は独特だったりします。

ねじれタイプとは?

ねじれタイプの性格とはどのようなものでしょう?

ねじれという言葉を聞くと、『まっすぐなものが正しいのに、欠陥品だから曲がっている』かのような印象を受けますが、そんなことはありません。

人類のほとんどは大衆と同じ動きをすることで安全を確保してきました。
村を作り、群れを作り、その集団の中で生きることで食べ物を分け合ったり、子育てをしたり、安全に暮らしていたりしていたわけですね。

なので、人と同じ行動をとることや人に馴染むことが遺伝子的に良しとされてきました。

遺伝子的に良し、ということはそれ以外は淘汰されるのです。
なので今生きている人類はまっすぐで素直がよしとされていて、それが多数派です。

しかし、今も「ねじれタイプ」は一定数生まれてきます。
ではなぜ「ねじれタイプ」が今もなお息づいているのでしょう??

ねじれタイプが存在する二つの理由(仮説)

二つの仮説があります。

一つはランダムに生まれてくるから、というもの。
ランダムと言われてしまうとこれ以上の議論は望めませんね。話はこれでおしまいになります。

二つ目はそれっぽいです。
素直な人ばかりだと群れが全滅する恐れがあるからです。

主人は私に説明する時に災害を引き合いに出して説明しました。

〜ねじれタイプが群れの生き残りに必要な理由〜

縄文時代くらいの、人々がまだ狩猟で生活していた時代。
あるところに栄えた村がありました。
村は大きくなって人口も増えました。獲れる食料も足りなくなってきたので村の一部が引っ越すことになりました。
何日も移動をした結果、たくさん魚がいる川を見つけ、そこに住むことにしました。
どの村人もじゅうぶんな食べ物が獲れるようになったので満足していました。

ところが、いつもひねくれているヒネさんは、村から外れたところに家を建てました。
ヒネさん家族も一緒です。
ヒネさん家族はみんなと一緒に村に住みたかったのですが、ヒネさんがうんと言わないので仕方がなかったのです。
まだ電気のない時代。夜は暗く、火を炊き続けないと野生動物に襲われる。
村から外れたところに住むのはリスキーだったでしょう。

先が読まれているような気がしますが・・・。
そうです。
ある大雨の降る日、川は氾濫し、村は流されてしまいました。

種におけるリスクヘッジとしての役割

みんなが同じ方向に進むと全滅する可能性があるのです。
『一蓮托生』、『死なばもろとも』は全滅の危険をはらんでいるのです。
単細胞生物が自己増殖(無性生殖)もできるのに、遺伝子を組み替えたがる(有性生殖したがる)のも同じような理由ですね。
同じ遺伝子を持った生物ばかりだと、一種類の病原菌で全滅するからです。

みんながみんな「ねじれタイプ」だと、社会が成り立ちませんので、
集団から一定数の「ねじれタイプ」が生まれ、リスクヘッジとして機能していたのだと思います。

ヒネさんの話に戻りますが、村から外れたところに住むのは『かなーりリスキー』です。
守られるものがないため、だいたいは村より早く不幸な目にあいます。

だから、群れになじむというのは身を守る上で王道。というのは変わらない事実なのです。

こんな子は「ねじれタイプ」かも?

とは言え、『2歳のイヤイヤ期』や『3歳の反抗期』、『思春期の反抗期』は誰でも「ねじれタイプ」の要素が強くなります。
それぞれ、『親からの自立・独立』という非常に重要な使命を秘めた期間です。

そういった使命を帯びた反抗期なわけだから、「反抗が悪い」「素直になれ」と言うのはお門違いだということがわかりますね。

ちなみに生まれてすぐのアイドルのような恥ずかしげもなく可愛さを表に出すような時代は「アイドルタイプ」の要素が強いと言われています。

『ねじれタイプ』が素直に言うことを聞く条件

わが家では家でくもんプリントをしますが、『子どものやる気を高める』兼『だらけ防止』兼『習得具合を見極める』ためにキッチンタイマーを使います。

当初は、「じゃあ始めるよ!ヨーイドン!」で始めていて、素直タイプの子はその号令でバッと始めることができていました。
しかし、「ねじれタイプ」はそういうわけにはいきません。
なんてったって、 人の言うことを聞きたくないのですから!!

「ヨーイドン!」
「あ、待って待って」(プリントの向きを直したり、鉛筆を削ったりする)←「今じゃなくてもいいんじゃない?」という行動をとることが多いです。

という感じで暗に「仕切り直しをしろ」「私のペースで始めさせろ」と言ってきます。
こんな状況になるようなら「ねじれタイプ」の可能性が高いです。

こんな場合は、キッチンタイマーではなく、 時計を使って時間を計ると良いです。
秒針を見て「3、2、1、スタート!」と、スタートすると、時計は私の一存で速くなったり遅くなったりはしませんので、割と素直にプリントを始めてくれます。
自分以外の人の考えには反発するので、一般的で誰の思惑も入れない事柄で進めるとスムーズです。

ねじれタイプは(誰かと比べて)認めてもらいたい

「ねじれタイプ」の子は認めてほしい気持ちが強いです。
うちは姉妹のうち一人と私の母が「ねじれタイプ」です。

承認欲求が強く、 誰かと比べて「優れている」「優っている」と思いたがるのです。

もう大人になってしまった人まで育て直してやる義理はないので、母の育て直しまではしません。苦情は言いますが(笑)
その分、子どもに注力したいと思ってます。

子どもの場合、褒め方が重要です。意識的に上手に褒める必要があります。

「ねじれタイプ」の場合、「◯◯ちゃんよりすごい??」と聞いてきますが、非常に悪手。
それに乗っかるのはよろしくないです。
どの育児本でも「誰かと比べるのはよくない」とされているので、みなさんもご存知の通りだと思います。

過去の本人と比べて褒めたほうが、後の面倒もなく、本人も喜ぶ褒め方ができるので、そっちのやり方をおすすめします。

うちの場合、「◯◯ちゃん(お友だち)よりすごい?」
「●●(本人)はすごいよ!がんばっているね!◯◯ちゃん(お友だち)は●●(本人)の出来不出来に関係ないよ!」
というような声かけをしています。
(文章にすると固いですねw)

うちではくもんプリントをするので、この辺が有利でした。

くもんはそもそも誰かと比べるのではなく、『個人戦』だからです。
同じプリントを何回か繰り返すため、自分にどれだけ実力がついたか?もわかりやすいです。
初回は1枚10分かかっていたプリントが、8分→3分→1分半という感じで。
大げさに感じるかもしれませんが、わかったりピンときたりすると急に早くなり、本人の負担感もグッと減るのが見ていてわかります。

念のための補足ですが、国語はまだ答えが覚えられなくもないですが、算数は問題数も多いので答えを覚えて早解きを装うのは無理です。

「この前まで5分くらいかかってたのに、早くなったねえ!」
というふうに、過去の自分と比べるようにするとあとくされないです。

あとは、
正答率で褒めたり、
集中力を褒めたり、
よそ見をしなかったことを褒めたり、
えんぴつを離さずに握っていられたことをほめたりします。

小さいうちは
『最後まで椅子に座っていられた』ことで褒めたり、
最終的には、
『くもんプリントの前に一瞬でも座った』
ことを褒めたりします。

※ くもんでも、「隣の席でやってた小2の子はまだCだったね!」とかは禁句です!!
せっかくのくもんのメリットが台無しです。
人と比べてはいけないのはくもんでも鉄則です。
考えがち、言いがちなので注意です!

次は一筋縄ではいかない、「ねじれタイプ」さんへの声かけについてです。

「ねじれタイプ」への声かけ。一般論

「ねじれタイプ」さんは逆を言います。

おかあさんといっしょであまのじゃくの歌がありましたが、本当にその通り。
さすがに「ありがとうございません」とは言いませんが(笑)

例えば、着替えて!と言うと、色々理由をつけて着替えないので、
着替えることは前提の声かけをします。

「何を着るのかなー?」→え?どれにしようかな?
「お母さんが選んじゃおっかなー?」→お母さんが選ぶのは嫌。自分で選ぶ!
「(自分で目隠しして)20秒で着れるかなー?」→時間との競争になるので、気持ちよく競争ができる

「ねじれタイプ」限定ではありますが、やる気スイッチの入れ方はこちら↓

あっ・・・できないんだー・・・難しいもんね
できないのはしょうがないよ(´・ω・`)
君には難しいんだもんね。

無理しなくていいよ
大丈夫、いつかできるようになるよ
( ̄∇+ ̄)b

と、できないのはしょうがないテイで話を進めると、
なんとさすが『ねじれタイプ』。
「失礼な!できる!」という反発を生みます。
取り掛かれば褒めていいし、できたらもっと褒めていいです。

やる気スイッチの注意点

これは「ねじれタイプ」の子以外では禁じ手なので、注意が必要です。

自信を根こそぎ奪い、やる気をなくさせるからです。
「ねじれタイプ」以外の人がこの言葉を読むと、嫌な気分になることが多いと思います。
素直に受け入れてしまうので、自己肯定感が下がってしまうんですね。

上の文を読んで、嫌だなって感じた人は、(覚えてなくても)幼少期に言われて嫌な思いをしたことがあるんだと思います。
私もそうでした・・・。

ところが面白いことに「ねじれタイプ」はこの言葉で動くのです。
そして反発をするので、自己肯定感も下がらないという・・・。

もはや、私からしたら宇宙人です( ̄◇ ̄;)

やる気スイッチのさらなる注意点

ねじれタイプが子育てに参加する場合。

ねじれタイプの人が子育てするとどのタイプの子にもこのように接するので、注意が必要です。

本人が不幸にもねじれタイプでもないのに、ねじれタイプの母親に育てられ、自己肯定感がズタズタにされた子がいました。
お兄ちゃんは優秀に育ったのに私は・・・と自他ともに考えるようなのですが、単に『ねじれvsねじれ』ならうまくいき、『ねじれvs他のタイプ』だとうまくいかない。
ただそれだけのことなのです。

さらにその子は、知ってか知らずか、ねじれタイプの旦那を持ち、数年で破綻しました・・・。
(結婚は継続するだけが正義じゃないな!と思わされた出来事でした)

逆を張るのは慣れないと難しいですが、慣れればコツがつかめると思います。

「ねじれタイプ」への声かけ <くもん編>

じゃあもう一つ。くもんの例です。

くもんしなさい!は「しない!」と反発を生みます。
くもんすることは前提の上で話を進める必要があります。

ではどう声かけをすればいいでしょう?

母「今日は5枚・・・は大変だから、3枚にしようか?」
子「6枚できる!」(反発)
母「え!すごーい!ビックリしちゃう!あ、でもお母さんが見てないとくもん進まないよね。一人じゃできないよね。」
子「一人でできる!」
母「え!すごーい!1枚3分・・・は大変だろうから、1枚5分にしようかな?」
子「1枚3分でできる!」
母「え!すごーい!じゃあ3分ね。
(時計見て)5、4、3、2、1、スタート!」

子「(バッと取り掛かる)」

上でもチラッと述べましたが、人の言うことを聞くのが面白くないので、私のペースでスタートを切ろうとすると「しない」んです。
なので、秒針のように、客観的(に見える)ものでタイムキーパーをすると素直に動けます。
私の指示ではなく、時間という普遍的なものによって動くなら気持ちよく競争ができるようです。

どの00分からスタートするかを決めてるのは私なのに、そこは気にならないようです。

『自分で決めたい』のではなく、『他人に決められたくない』ってことなんでしょうね。

テレビ・動画を視聴中なんかも突然切るとキレます。
切るときは「この曲が終わったら」などあらかじめ言っておいて、『曲が終わったから切る』ようにするとスムーズです。

曲は時間と同じで私の都合で伸びたり縮んだりしないからだと思います。
でもどの曲が終わったら切るかを決めてるのは私なのにね!
そこは気にならないようです。
不思議ですね!!

イヤイヤ期の言葉かけ(ちょっと特殊)

イヤイヤ期はどんな性格の子であっても、8種が入ってます。もちろん性格ですから、色濃く8種が入ってる子と、薄い子がいます。
さらにまだ幼いのでちょっと勝手が違います。

スイッチを入れる言葉は「◯◯してもいいよ」と「◯◯(物)が△△って言ってるみたい!」です。

「しなさい!」というと「やだー!」「しなーい!」と言われ、イラっとしますね。
そんな時は、
「お腹さむさむだね。着替えてもいいよ」(提案、決めるのは自分)
「おはしがさみしいって言ってるみたい!(だから食べて)」(お母さんの命令じゃない)

みたいな言葉かけだと比較的動くことが多いです。
ここでもポイントは 『自分で決めたい』のではなく、『他人に決められたくない』ってことです。
今度使ってみてください!

<まとめ> 『癖』を逆手にとる

今まで述べていた『ねじれタイプ』さん。
例えば、本人に「あなたねじれてますよね?」と、直球で聞くと、
「そんなことはない、自分はとても素直で、自分ほど素直な人は他にいない!!」
と返ってくるのだそうです。
どこがって感じw

そこまで含めて『ねじれタイプ』ってことみたいです。

この『ねじれタイプ』。

実は人間の性格や行動パターンを10種に分けた性格マニュアル『体癖(たいへき)』の8種!にあたります。

体の癖と書いて体癖と言うのです。
思考の癖と体の動かし方の癖はリンクしている、というものです。なので、『体のくせ』と書くのですね。

これは血液型占いのようにB型は悪いと言うような使い方をしてはいけません。
性格占いや相性占いとも違います。

自分の長所短所を理解し、相手の長所短所を理解し、有効活用していくと言うものになります。

今までは大人向けが前提だったのですが、子育てにも充分有効では??!!と思ったので、ここに載せてみました。

8種は『ねじれ』。押すと反発するバネのようなものです。

他には
3種『好かれたいタイプ』
1種『正しいことをしたいタイプ』
6種『ただひたすらダラダラしたいタイプ』
9種『ごく狭い範囲にのみ愛を注ぎたいタイプ』などあります。
これだけじゃ伝わらない気がしますがw

なので、ちょっと追記します。

3種『(法に反してでも、自分がやりたくなくても)好かれたいタイプ』
1種『(自分が不利になろうとも、やりたくなくても)正しいことをしたいタイプ』
6種『(法に反してでも、自分が不利になろうとも)ただひたすらダラダラしたいタイプ』
9種『(誰かに嫌われようとも、自分が不利になろうとも)ごく狭い範囲にのみ愛を注ぎたいタイプ』

このように何を一番優先するか?優先したいか?によって分類してるようです。

さらにその中に『品上がる』『品下がる』という価値観のベクトルもあって、そこまで考えると人の性格の骨組みがよく見えてきます。

簡単に言うと、『理路整然とした人』と『理屈屋(頭固い)』はやってることや考えは同じように見えても、似て非なるものですね。でもそんな感じです。

ちなみに資本主義において活躍しやすい傾向にあるのは、1種と5種なんですって。

今後、8種以外の性格も解説していきたいと思っているので、先回ししてまとめてほしいタイプがあったらお知らせくださいね(*´∀`*)

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