子どもが「そろばんやめたい」と言った時、真に受けますか?詳細は(親が作らないで)本人に説明させよう。

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わが家では(親がさせている)習い事の一つにそろばんがあります。

今回、小3の長女からこのままそろばんを続けることについての疑問の声があり、熟慮した結果、転校することになりました。

転校後は長女も次女もモチベを高く保ったままそろばんができています。

習い事は苦痛なら教室変えればいいとかそういう問題ではなく、
子ども本人が『自分ごととして疑問を持ち、結果的に親を動かした事例』としてまとめたいと思います。

小3「そろばんやめたい」

長女・いちこ・小3
次女・によ・小1

わが家では計算技能習得のためそろばん教室に通わせています。
くもんでありがちな『のっぺりとした数字』に厚みを付けるイメージです。
(くもんのデメリット対策、というわけです)

「そろばんやめたい」

ある夏の日、長女・いちこがそう言ってきました。

反射的に「ダメ!」と言いたいのをぐっとこらえ、
「そうなんだ。どうしてそう思ったの?」

と聞き返します。

すると、「教室がうるさいから」と。

「お母さんが見る限り、ざわついてはいるけど、そこまでうるさく感じないな」
と正直な感想を伝える。
「お母さんはわかってないよ。大人がいないとうるさいんだよ!」

『うーん、確かに大人の目があると静かになるってことはあるかもしれないな。』
と思い、主人に丸投げすることに。

ちま母「お父さんに言ってみよう!」
いちこ「えーやだ」
ちま母「大丈夫だよ、お父さん話聞いてくれるよ」
いちこ「お母さんが代わりに言ってくれる?」
ちま母「それは不可だね。そろばんやめたいのは誰?お母さん?」
いちこ「いちこ・・・」
ちま母「じゃあ、やめたい人が言うべきでは?」
いちこ「お母さん、後ろから付いてきて」
ちま母「それならいいでしょう。自分で言うんだよ」
いちこ「わかったぁ〜」(しぶしぶ)

(補足)長女・いちこがお父さんとの話し合いを渋る理由とは・・・?

上の会話で長女・いちこがお父さんとの会話を渋るシーンがありましたが、誤解されないように解説を入れさせていただきます。

長女・いちこのお父さん、私の主人ですが、何か伝えると、細かく細かく質問してきて、こちらに説明させようとします。
あまり自己主張の入ってない、フラットな質問です。

言葉にすることで脳みその中が整理されていく効果を狙ってのことで?悩み事が話しているうちに解決することもあります。

しかし、言葉にするのって疲れるので、伝えたいことを翌日回しにしたりすることも・・・(笑)

上と似たような状況で、
主人「どうしてお父さんにお話してくれないの?いちこのお話聞きたいなー」

いちこ「夜は疲れているんだよ!」

という会話を聞いたことがあります(笑)

夜は丸一日がんばった後なので、意志力が枯渇しています。
言葉にする作業や頭を使う作業は意志力が残っている朝がよいかもしれません。
(意志力は寝ると回復するため)

私も疲れているときは主人と話すのがつらい(笑)

実は以前にも言っていた「そろばんやめたい」

実は長女・いちこは数ヶ月前にも同じ内容のことを言っていました。

「そろばんやめたい」

子どもには良くあることです。
そして、気軽に言ってきます。

もし本当に苦痛に感じているようなら速やかにやめさせる必要がありますし、
もっと他にやりたいことがあるなら、時間設定を相談したり、場合によってはやりたいことを優先するためにその日だけ習い事を休む必要があるかもしれません。

よくあるのが、特に理由もなく「ラクしたいから」「何もしたくないから」休みたがることです。

あるあるですよね。

・・・

前提として、屈託なく『親に「ラクしたい」と言える関係性』は大事です。

しかし、子どもは『何かを体得する時に積み重ねが大事』というのを理解していないため、気軽に「ラクしたい」と言ってくるし、考えなしに諦めたりします。

そろばんやくもんのように『訓練』みたいなものは特にその積み重ねの効果が分かりにくいでしょうね。

ここでさらに注意が必要なのが、 『大人がその時の気分で子どもの言うことを聞いちゃう』こと。
昔よく『ジャイアンツが勝った時はご機嫌で、なんでも言うことを聞いてくれるオヤジ』みたいなオヤジ像がありましたよね!
ランニング姿で酒飲んで、勝ったぞーってゴキゲン。みたいな。

あれは最悪ってことですね(笑)
もちろん、じゃあどのチームならいいのか?って話にはなりませんよ。

大人がその時の気分で子どもの言うことを聞くのは、一貫性を欠くのでダメです。

ハッキリ言って有害ですし、子どもからの重要度も落ちるので、どんどん言うことを聞いてくれなくなると思われます。

そういう意味では一貫して強制するほうが一貫性がある分マシと言えるでしょう。

一貫性がない親は、子ども内面の秩序の『軸』が崩壊しかねないので注意が必要なところです。

・・・

頭ごなしに「ダメ!」と言いたいのをぐっとガマンして(しかし悟られないように)
「そうなんだ。どうしてそう思ったの?」
と聞き返します。
(私は素でできるタイプではなかったので、訓練と慣れが必要でした・・・)

その時は、

いちこ「そろばんやめたい」
ちま母「どうしてそう思ったの?」
いちこ「・・・」

と答えにならなかったのですが、数ヶ月たって、ようやく自分のモヤモヤの正体が言葉になったようでした。

それまでは主張が曖昧だったのでサボりたいのかどうなのか判断がつきませんでした。

その場合は、

ちま母「今行かないなら、別の日に行ってもらうよ?」
いちこ「じゃあ、今行く〜う〜」

という感じで、交渉には至りませんでした。

筋道立てた思考には熟成が必要なんです。
一つのことを考えて考えて考えて・・・徐々に言葉になっていく。
そうして出た言葉が本人の本当に言いたいことなんだと思います。

時には結論を焦らずに待ってあげる必要もあるのかもしれませんね。

「そろばんやめたい」のつづき

冒頭の流れに戻ります。

いちこ「そろばんやめたい」

(中略)

ちま母「自分で言うんだよ」
いちこ「ワカッター(棒)」

そうして持たれた長女・いちこと主人の話し合いの場。

長女・いちこと主人の話し合いの結果、衝撃の事実が・・・!
うるさかったのは『先生』だったことが判明。

今まで通っていたそろばん教室のデメリット①:先生がうるさかった(小さい子が多かった)

先生擁護に聞こえるかもしれませんが、これ、不可抗力だと思うんです。
長女・いちこが通っている時間は下は年少さんからいる時間。
いつか三女・さんこにも通って欲しいと思っていたので、ずっとその低学年の時間に通っていました。
(ということは親の都合)

年少さんくらいの子どもはすぐ集中力が途切れてしまいます。
ずっと集中させるために、先生は話し続け、気がそがれている子の注意を引き、手元にあるそろばんに意識を向けさせていたのです。

実はこっそり前室で聞いていたことがあったのですが、超おもしろかったです!
寡黙で真面目そうな先生が、子どもの興味を引きそうなことをしゃべり続け、時には笑いを取り、時には強めに指摘し、会場(教室)は熱気(!?)に包まれていました。

真面目そうな先生だったので、大人が教室にいる間は、恥ずかしくて話が止まっていたのですね。
それが大人がいると静かになる、という『謎』の原因だったようです。
(気持ちは超わかる)

ずっと話続けるのは、集中が途切れやすい幼少の子どもには効果的だったのですが、すでに小3になり、自分で集中できる長女・いちこには雑音に感じたのでしょうね。
しかし、がんばる先生を「うるさい」と表現したことに私の心はモヤ・・・。(親のエゴです)

うちがあまりたくさん通えなかった

さらに、長女・いちこは、
「このそろばん教室に通い続けていても、あまり進まないような気がする。やる気が出ない」
とも言っていました。

わが家の子たちが週1で通っていた、というのも理由の一つと思います。

そろばんは手を動かし、珠という物理世界に存在する物体を動かすものなので、自転車に乗る能力のような運動能力が必要になります。
ということは 慣れることが大切で、なまることは悪です。
ということは、 できれば毎日やったほうが上達が早いということです。

その後、平日にどうにか時間を工面して、週2で通うことになりましたが、うちにできるのはこれが精一杯でした。

今まで通っていたそろばん教室のデメリット②:そろばん教室が人気すぎた

さらに、もっと重要そうな要素が・・・。

そのそろばん教室が人気すぎたのです!

人気ということは生徒が多いと言うこと。
実力者を輩出していたし、地元で長年やっていたので、口コミで生徒がたくさん集まっていました。

具体的には、先生が一人で30〜40人の子どもを一手に面倒見ていたのです!

いや、文章で言うのは簡単ですが、神業でした。
イラストのように、いつでもいくつものタイマーを駆使し、「赤チームやめ」「白チームスタート」のように時間を計っていました。(掛け声はフィクションです)

並列思考って超絶難しいはずですが、何チームものタイマーを管理し、気がそがれている子どもの興味を引きつけ、突然トイレに立つ子に声をかけ、入室してきた子どもに座席を指定し、迎えにきた親御さんにあいさつをしていました。

今まで通っていたそろばん教室のデメリット③:始まる時間が決まっていなかった

始まる時間がざっくりとしか決まっていない教室でした。
初心者は14時までに入ってね。上級者は17時以降に来てね。といった感じ。(時刻はフィクションです)

入室したら個人用のタイマーをつけて、1時間する子なら1時間やって帰るという流れだったので、いつも誰かが来て、誰かが帰るような感じでした。
そのせいか、ずっとざわついていてうるさかったようです。長女・いちこが言っていました。

ちなみに1ヶ月くらいは誰にも言わずに悩んだそうです。(本当かなあ)

諦めさせるつもりで、新しいそろばん教室を見学

子どもたちを小さい頃から見ていた先生には済まない気持ちでいっぱいでしたが、新しいそろばん教室を探すことに。

長女・いちこが今のそろばん教室に不満を持っていることは明白で、
このままごまかすのも良くないと思ったので、他のそろばん教室を見学してみることにしました。

私・ちま母のコスい考えでは、 「見学に行ったそろばん教室は今までのより騒がしくて集中できなかった」と長女・いちこに諦めてもらうつもり満々で。

主人の同僚で子どもの教育環境に意識が高い人が、大手そろばん塾の存在を教えてくれました。

なんと、偶然にも家の近くに教室があるではありませんか。
この人口減少、少子化の時代に、人口が増えてきたとはいえ、片田舎。
あるものよりないもののほうが多い片田舎ですが、そのそろばん教室はありました。

早速、空き時間のとれた週末、新しいそろばん教室に見学に行くことに。

たんぼの中に建った住宅街。そのはじっこにその教室はありました。
予備校の一室を借りているそうです。

少人数制をうたっているそろばん塾でしたが、見学時の生徒は5人。うちの子2人を入れて5人です!
先生は2人。なんとビックリ!

子どもが5人で、先生が2人。そして見学の私たち夫婦と三女・さんこ。
雑談なんてできるスキはありません。
授業の開始時間も決まっているので、途中で入ってくる子も、途中で出て行く子もいません。
ずっと静かで、私たち夫婦が先生に質問するひそひそ声だけが響いていました。

少人数の教室は何がいいかって、先生の目が行き届くところです。
子どもが「おや?」と立ち止まると、先生の目にとまり、先生が生徒のところまで行きます。

あとで、見学が終わった後の長女・いちこに感想を聞いた時も、
「わからなくて止まった時にすぐ先生が教えてくれた」
「わからない時にすぐ教えてもらえるのがよかった」
「今までの教室は子どもが多かったのでけっこう待った」

と教えてくれました。

さらに見せてもらったのがテキスト。
「◯◯が◯だった場合の計算」というふうに、計算のタイプをそろばんの珠の動かし方別に分類し、細かいステップで覚えていけるようになっていたのです。
従来のそろばん教室では、「慣れて覚えてね★」というような分野。
それを体系立てて覚えやすく整理してあるテキストに主人が感激していました。

テキストの違いは子どもにはどうでもよかったみたいです。(そりゃあね)

検定は不要でしょ!?なのに・・・?

長女・いちこと次女・によが通っているのは主に土曜日。
土曜日に2コマ受講することで、週2回という計算にしています。

以前通っていたそろばん教室も一時的に土曜日のみの週一回で2時間やっていたこともありますが、
新しく通い始めたそろばんでは授業の濃度が濃いので、今までのところより定着率が高いような気がします。

お直しの宿題が数問出るので、週の半ばで一度思い出せるのも良いのかもしれません。
(宿題も量が多いと嫌になったり、手をつけたがらなかったりすると思うので、数問がちょうどいいのかも。もちろん、子どもの個性によりますね)

しかし、問題が。
検定が土曜日にやっていないらしいのです。

先生「そろばんの検定は土曜日にはやっていなくて、◯曜日なんだけど・・・。
遅い時間でもいいから来れますか??5時とか」

私「(遅くなーい汗)5時かー・・・。5時は無理ですし、◯曜日は他の習い事もあるので、ちょっと無理ですね・・・」
私「うちは計算は身につけてもらいたいので通っているのですが、級の取得をしたいわけではないんです。
みんなも検定はいいよね?」

長女・いちこ「やる!」
次女・によ「やりたい!」

私「えーなんでだよ」

先生「(笑)」

子どもがやる気になってくれたのは望ましいことですが、ますます習い事の時間の捻出が難しくなってきました。

せっかくやる気になっているようなので、どうにか調節してみる予定ではいます。
モチベーションがダウンすることだけは避けたいですし、なるべく出ているやる気はのばしていきたいと思っています。

今までのところと受けれる級の難易度が違うので(もしかしたら種目も違うかも)、本人たちがどう感じるかですね。
様子を見たいと思います。

めっちゃ余談

「そろばん」をiPhoneで変換してみると・・・?

そろばん

珠の数がおかしい!

「7つ玉そろばん」と言うらしいです。
日本の昔のそろばんは上が1玉ですが、こちらは2玉ですね。
昔の中国のお金の数え方にならって16進法で計算できるようになっているようです。

実物の写真はこちら。

長野県 魅力発信ブログ
上田の街は博物館 その2 玉が七つあるそろばんと手書の店頭絵

より

ネットを調べてみても使い方がわからなかったので、考えてみました。(仮説です!)

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