子どもとの電話
職場の休憩室が私しかいなかったので、子どもに電話していました。
「おかあさんですよ。
によですか?おかあさんです。
おうちくもんはどうでしたか?うん、うん。
そうなんだ。よかったです。
宿題はどうですか?うん。そうなんだ。
じゃあ、これからもう少しがんばれる?うん。
おかあさんがお仕事から帰ったら、見せてね。
うん、お仕事がんばるよ。じゃあね」
みたいな話をしていたと思います。
電話の途中から、休憩に来た若いママさん(小5の子持ち)が聞いていて、
「ちまさん、どうしてそんなに優しいんですか?私なら『ああ、そうなん、はい、はい?なに!』ってケンカごしになっちゃう」
と言われました。
「これが一番効率よく伝わるんですよー」ニヤリ
特に優しく語りかけているわけではなく、淡々と感情を込めずに話しているだけ。
それが、職場の若いママさんには優しい言葉がけに聞こえたみたいです。
電話では特に短い言葉は誤解を生みやすいので、長めの言葉に言い換えると伝えたい言葉が伝わります。
(「そう」→「そうなんだ」、「もういいよ」→「もう大丈夫だよ」など)
電話で雑な言葉づかいをしなくなった理由
淡々と丁寧に。
そういえば、私も最初からこんな話し方をしていなかったことを思い出しました。
長女いちこが小さい頃、電話で話した時は、
電話で言いたいことだけ言って、子どもの反応が鈍くて、伝わっているかどうかがわからなくて、余計怒り口調になって、余計伝わらなくてイライラしていたことがありました。
それがいつからか、今のような話し方に。
どうしてこうした話し方をするようになったんだろう?
と思い返してみると、「これが一番効率よく相手に伝わるから」自らこのスタイルに行き着いたことに気づきました。
主人に言わせると、とても「マシュマロテスト的」な回答なんだそう。
(それと同時に「5種だなw」と言われます。効率重視w)
子どもって、「ねえねえおかあさん」と来て、「あとでね」とあしらっても、数分後には「ねえねえおかあさん」とまた来るものです。
これが何回も何回も続くと、親の「あとでね」がどんどんうざそうになり、子どもは「後回しにされると順番は回ってこないのではないか?」とどんどん疑心暗鬼になる。すると待てなくなる。「今すぐ私を見て!」という感じになる。
やはり少し待ってもらうには信頼関係が大切。
私にも「今は無理!」なんてことしょっちゅうだし、「ちょっと待ってて」ということはちょくちょくあります。
けど、わかっていないといけないのは、『子どもからは全体像が見えていない。』ということ。
今、おかあさんがどのくらい無理なのか?自分はどれくらい待てばいいのか?それは自分より重要なのか?がわからない。
親の視点が見えない(そりゃそうだ)。
なのでそれを踏まえた声かけが信頼関係の構築に必要になってくるわけです。
私がそのたびに気をつけていることは、「ちょっと待ってね」の声かけを優しく言うこと、必ず約束を守るということ、約束を止むを得ず破る時は説明することです。
(切羽詰まっている時は雑な声かけをすることもあるけど、そんな時こそ後で説明に行きます)
信頼関係は体調不良時に生きる!
そんな対応を続けたある日。
私は体調を崩しました。
「おかあさんは体調が悪いので、休ませてね」
すると、
長女・次女『わかった!』と。
長女・いちこは三女・さんこのケアをし、次女・によは私にボウルを用意してくれたり、ティッシュを用意してくれたりしました。
(次女・によは背中をさすってもくれるのですが、それがいらない時もある。その時もちゃんと説明して断る)
主人に言われて気付いたのですが、
おかあさんを休ませようと、下の子のめんどうをみるのは相当視座が高いらしいです。
直接、具合悪い人のケアをしようとするのではなく、具合悪い人の仕事を代わりにすることで負担を減らせる、とそこまで「構造的に」考えているということですものね。
今度お礼を言おうと思います。
そうそう、お礼を言うのは大切です。
例えば、
「この前、いちこはおかあさんが具合悪い時にさんこのケアをしてくれたね。すごくうれしかったよ!ありがとう」
と、一度思い出させてからお礼を言うように心がけています。
さいごに
直接職場の若いママさんに伝えるわけではないのだけど、(説教になってしまうので。それは相手も望んでないでしょう)
同じように思っている親もいるのではないかな、と思ってまとめてみました。
私も昔はそう思っていたし。というか、昔の私が知りたかったことです。
・特に電話口では落ち着いた口調のほうが伝わりやすい。怒り口調になると早口になってしまうので、伝わりにくく、互いにイライラする
・子どもとの関わり合いは信頼関係を重視する
・子どもにははっきりお礼を言う
同じ若いママさんと子連れで遊んだ時、「どうしてそんなに子どもが言うこと聞くんですか?うちの子を数日預けていいですか?」といわれたことがありました。
お世辞まじりでもそう言われたのは嬉しかったです。
例えば、普段から抑圧的な母親の場合、
『普段は嫌なママだけど、普段と違って弱っているママをケアすることで、普段の抑圧されている自分をケアする』
パターンは考えられます。
しかし、うちではそういう特殊な状況でなくても子どもは進んで言うことを聞くし、聞く耳を持ってくれます。
思えば、「言うことを聞かせるという結果」よりも、「聞く耳を持ってくれるに至るプロセス」の重みのほうが大きいのです。
「子どもが自分の内発的な動機で聞く耳を持つ」というのはどういうことか?
これは大切なことだと思うので、改めて自分なりにまとめてみようと思います。
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